プラス思考とマイナス思考は、特に母親から子へ遺伝することは、ご存知の方も多いかと思います。母親に与えられた強烈なストレスは、胎児にも乳幼児にも届きます。SAT療法などをご存知の方であれば、既知の事柄だと思います。
有名な言葉ですと、『病は気から』という言葉は、『マイナス思考は病気を生む』ということにもなります。
ところで、マイナス思考を、プラス思考に転じることは、できるのでしょうか?
長年、何十年という間に染み付いた、マイナス思考を、細かいことは気にしない、プラス思考に変えていくことは、『可能』です。一気に変えるというよりは、習慣的に継続的に、身につけるという言葉のほうが分かりやすいかもしれません。その逆、プラス思考からマイナス思考への転換も可能です。
マイナス思考の人は、自分の脳内に届いた情報(視覚・聴覚・触覚など五感すべて)を、自分の負(マイナス)の記憶と結びつける習慣が根付いています。例えば、『焼き肉』という言葉を聞いたときに、『太る、脂肪、コレステロール、病気、焼きこげ=がん、翌日胃もたれ、臭い、…などなど』マイナスイメージの多い言葉と、脳が結びつけます。ところが、プラス思考の人は、同じく『焼き肉』という言葉を聞いたとき、『おいしい、元気、家族、バーベキュー、極上のたれ、月に一度のお楽しみ、…などなど』プラスイメージの多い言葉と結びつけます。マイナス思考と、プラス思考は、簡単に言うと、この違いです。
どんな情報にでも、自分の負(マイナス)の記憶を結びつけるか、それとも、正(プラス)の記憶と結びつけるか、その違いにより、マイナス思考とプラス思考が決定づけられます。もちろん、バランスよく、プラスとマイナスが存在し、結果プラスマイナスゼロくらいで、物事を考える人もいます。
マイナス思考の人は、ホラーや恐怖、病気やけが、大きな悩みなどを極端に嫌い、避けます。自分がそうなったときを想像するからです。プラス思考の人は、ホラーや恐怖、病気やケガ、悩みがテーマの何かを見たり聞いたりしても、それはそれとして、捉えます。もっと言えば、他人事にしか考えません。どっちがいいか悪いかは別として、楽なのは、後者(プラス思考)のほうです。
マイナス思考で悩んでいるのであれば、どんな情報に対しても、自分のマイナスの記憶と合成することをやめなければなりません。難しいように聞こえるかもしれませんが、簡単なことです。例えば、包丁を見て怖がるのではなく、包丁はおいしいお刺身を食べれる道具、ヘルシーな野菜スティックを作るには欠かせない便利な道具、と考えるのです。例えば、胃が痛くて胃がんかもしれないと捉えるのではなく、胃が痛ければ胃薬を飲んだり、漢方薬を買ってきたり、医者に相談したりすればいいのです。自分勝手に、自分のアタマの中で、マイナスイメージの記憶と結びつけることは、非常に無駄であり、余計なストレスを自分自身に与えてしまいます。つまり、マイナス思考は、自分を痛めつけてしまうことになります。
マイナス思考の悩みは、自分に入ってくる、全ての情報に対して、プラスイメージの記憶と合成する癖をつけることによって、解消されます。